で連絡するペットと一緒にお引越しがしたいけど、なかなかお部屋が見つからない。そんな経験はございませんか。日本では、ペット需要が非常に高まっています。現在ではペットを飼育されている方は人口の28.6％を占めている中で、ペットが飼育できる物件は数が限られてきます。そんな中でご希望にあった条件でのお部屋探しは大変ですよね。
今回は、「ペット飼育可能物件」の種類や選び方のコツ、そして注意点についてもご紹介させていただきます。
ペット飼育可の賃貸物件の種類
1.ペット可賃貸物件
ペットの飼育が可能と記載されている賃貸物件では、お部屋でペットを飼うことを大家さんが許可しているという物件です。犬や猫などお部屋で飼育することが可能です。
物件自体が駅から遠かったり、築年数が経っているなどの理由で入居希望する方が多くない場合に、ペット飼育を可能にすることで物件に付加価値をつけています。
部屋の設備としても、壁や床に防音効果のある素材を使用しているようなケースもあります。
ただし、犬や猫の飼育は許可されていますが、その大きさや飼育可能な頭数には制限がある場合もありますので、事前の確認が必要となります。
2.ペット相談可賃貸物件
ペット相談可賃貸物件は、すべてに対してペット飼育を認めているわけではありませんが、大家さんに相談することで飼育が可能になる場合がある物件のことを指します。
たとえば空室である状況が続いているために入居者様の需要を考慮し、大家さんが条件を緩和しているようなケースです。
このような場合は少し条件が厳しいことがあり、たとえばおとなしい小型犬は可能だけれども、爪を研いで壁などを傷つける恐れがあるなどの理由で猫の飼育は不可としている場合もございます。加えて、元々ペットを飼うことを想定して設計されていないため、防音設備などが十分ではない場合もございます。
あくまでも相談ができるというタイプの賃貸物件ですので、条件によっては入居できないこともありますので、ご注意ください。
3.ペット共生型賃貸物件
まだまだ物件の数は少ないですが、入居している人全員のペット飼育を前提としている物件です。
ペットが住むための機能を備えており、たとえば共有スペースにリードやペット用の足洗い場がマンションに整備されていたり、何頭も飼うことができたりと、ペットと快適に生活を送ることができる工夫が施されています。また、ペットを飼っていたり飼う予定のある居住者様が多いため、住民間のトラブルが起こりにくいというのも特徴です。多頭飼いができることは、ほかのペット可賃貸物件との大きな差別化を図る事のできることがポイントだと考えられます。
ペット飼育可の賃貸物件を選ぶコツ
1. お探しのエリアを広げる
ペット飼育可能の賃貸物件を借りるときは、最寄り駅までの距離や学校や勤務先からの距離、通勤通学にかかる時間を考慮されることが多いと思いますが、その際にご希望とするエリアを広げて探してみると見つけやすくなります。
ペット飼育可能な賃貸物件は、物件数が少ないということがあります。物件そのものが特定のエリアに偏っていることもあります。
また駅からの距離が遠い物件の場合、ペット可能と大々的に広告することで入居者様を募集することもあります。
そのためエリアを広げて探すことで、ご希望する条件に合った物件を見つけられる可能性が高まります。
2.ペットを優先し、ご希望の条件を緩和させてみる
ペット飼育可能の賃貸物件は、お家賃が高くなる傾向にありますので、ご希望の条件からは外れることがあるのではないでしょうか。
そのような場合はペットと一緒に住めることを優先にして、条件を緩和させてみましょう。
たとえば、家賃の上下に一番影響するのは、お部屋の面積だといわれていますので、ご希望される広さよりも少し狭い広さの物件で探してみるのも一つの案です。
また駅から遠い物件を選択することは、お家賃の上下に影響があると考えられます。駅まで自転車を使うなどし、最寄り駅までの徒歩でかかる距離を延ばしてみるのもいいでしょう。
3. 大家さんに交渉してみる
ご希望の条件を満たすペット飼育可能な賃貸物件が見つからない方は、大家さんから飼育の許可を得られるように交渉するという方法もあります。
たとえば、「小型犬1匹のみ飼育可」の物件に小型犬2匹の飼育を交渉したり、「小型犬のみ飼育可」の物件に猫の飼育を交渉したりすることが考えられます。一般的に、ペット不可となっている賃貸物件の場合は、他の入居者がいるため交渉が難しいことが予想されます。交渉するのであれば、ペット飼育可能となっている物件や、前まではペット可で募集されていた物件、一戸建てでしたら交渉しやすいでしょう。いずれにせよ、大家さんへの交渉は不動産会社を通して行うのが一般的です。
まずは不動産会社に相談し、詳しい物件情報を確認した後に交渉の余地があるかを相談してみるのがいいでしょう。
ペット飼育可の賃貸物件の注意点
1. 相場が高くなりやすい
一般的に、ペット飼育可能の賃貸物件はペット飼育不可の賃貸物件と比べて、相場が高めに設定されていることがあります。
ペット飼育可能の賃貸物件の物件数が少ないことに加えて、室内でペットを飼うと傷や汚れ、においが付きやすいので、原状回復費用が高額になってしまう可能性が高く、お家賃が相場よりも高めに設定されることが多いです。また、ペット飼育可能の賃貸物件の中には、ペットを飼育する場合のみ賃料がプラスされる物件があります。物件によっては「猫の場合は賃料＋3,000円」や「ペットの頭数×3,000円」のように、ペットの種類や頭数によって賃料が変動することもあります。
契約後の際には必ず事前に不動産会社に確認しておきましょう。
2.敷金や退去時のクリーニング代が高くなりやすい
ペット飼育可能な賃貸物件とはいえ、お部屋ににおいや傷をつけてしまうと原状回復をしなければいけなくなりますので、普段からお部屋を傷つけないように注意していただく必要があります。
退去後の原状回復費用をめぐるトラブルを防ぐためには、入居後は床にマットやカーペットを敷く、こまめに清掃と換気を行う、消臭グッズを使うなどの対策をしておくといいでしょう。
ペットが舐めても害を及ぼさない材料で作る必要がありますので、クエン酸や重曹といったペットに影響のない素材を使用することをおすすめします。
3. 契約書の内容をしっかり確認する
お部屋を借りる際に不動産会社から渡される契約書は、内容が多く理解しにくいからと、きちんと内容を確認しない方もいるでしょう。
しかし、契約書に記載されている内容は大家さんや管理会社様との約束事を決めた大切な書類です。
何かトラブルがあれば契約書の内容に沿って対応することになりますので、きちんと内容を把握した上で契約しましょう。契約前に確認するのはもちろんのこと、賃貸借契約書が手元に届いたら、飼育できるペットの種類や頭数などの条件だけでなく、敷金の金額や敷金償却の有無、退去時のクリーニング代、違約金のかかる条件なども合わせて確認しておきましょう。不動産会社が仲介に入り、賃貸契約を結ぶ場合は契約の前に宅建士による重要事項説明が行われます。
物件の概要や賃貸条件など重要な項目をプロが説明しますので、分からないことは、分からないまま終わらせずにしっかりと内容を確認しましょう。
まとめ
ペット飼育可能な賃貸物件は、物件数が少ない上に、相場が高く設定されていたり、敷金や退去時のクリーニング代が高くなっていたりと注意点が多いです。だからといって、許可がないまま自己判断でこっそり飼育するのはすると退去を命じられたり、違約金が発生したりとご自身の負担が大きくなります。ペットと一緒にお引越しされる際は、ペットのためにも注意点を踏まえた上できちんと対策を行い、ルールを守って楽しくペットと暮らせるようにしましょう。
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